イルクーボへのレクイエム

予告編で現れた廃墟のシーンにただならぬものを感じ視聴に臨んだのだが。う〜む、幻想しかも物質が実体化した幻想。これだけのことが出来るのになぜイルクーボは負けてしまったのか(笑)。
それはさておき、ダークファイブのトリなのにあっけなさすぎる。メンバー4人を亡くし、プリキュアの成長とそのパワーを身を持って感じてきたキャラクターのはずなのに、ぶつける情念がありがちな悪のお題目なのがなんとも残念だった。基準はそれでいいだろう。だが、自分の運命を自分で決めたキリヤを目の当たりにしたときに彼の心情の変化が見てとれただけに。
前に、ポイズニーのぶつけた情念、人生は経験…。かつてポイズニーにもプリキュアたちのようにに一途でがむしゃらな時があったのでは、そう感じさせるものがあった。裏返しの愛情に近いもの…と言ったら深読みしすぎだろうか。それに対し、イルクーボがぶつけるものは「お前たちはなぜ?!」ではないだろうか。メンバー3人を倒し、1人は自ら…その力の源になるもの、それは。それを実感しながら散る。そんな展開だったら。これは私の一意見にすぎないのだが。
あの最期はなんだったのだろう。「どうなるか、わかっているな…」キリヤに言った、厳しさと優しさが入り混じった彼のセリフが今だに耳に残っている私には納得できない。さらに、納得できない事態が起きるのだが。