静かに進行する悪のイメージ

新しい敵、ジュナ、レギーネ、の覚醒シーンは芽を吹く、植物のイメージだった。

植物として密かに侵食していく恐怖のイメージ…。ロズェルの主人公たちの敵対勢力は植物から転生してきた。大胆にもSF映画の古典「宇宙戦争」の続編である「エイリアンウォーズ」の宇宙人も植物的イメージだった。(劇中、水道に植物を繁殖させ水道水を飲めなくする作戦を実行したり…はて?どこかで聞いたような)

だが、私が真っ先に連想したのは映画「ボディースナッチャーの侵略」(56)「SFボディースナッチャー」(78)を連想した。前者は解説のみで未見だが、そのリメイクである後者は見たことがある。宇宙人が鞘の中で地球人の複製をつくり一人また一人と本物と入れ替わっていく。主人公の腕の中で恋人があっという間に枯葉のように干からびてしまうシーンはショックだった。そして宇宙人と入れ替わっているとわかっっていながらも翌日彼女に声をかける主人公。当然…あまりに悲しい。

余談だがこの映画には「スタートレック」のミスタースポック、レナード・ニモイが出演。劇中入れ替わりの失敗例として顔が人間、体は犬という生物が登場。10年くらい前に噂が流行った人面犬そのものだ。当時、その写真が頻繁に使われ人面犬が本当にいると信じた子供も多かったに違いない。事実当時の技術にしてはよく出来ていた。

プリキュアでは入れ替わりではなく、いなかったことになってしまうのだが、それも関わっていた人間の記憶は完璧に消されている。学校に乗り込んだときオビワンのように教頭をやり過ごたベルゼイを見る限り機会をうかがっていたというより、その場しのぎの感が強い。
不安定なレギーネの変身前を見て過去関わっていた人物の登場やらのドラマ的展開を大いに期待してたのだが、今日の放送を見る限りただの電波のようで。(ただ、あかねと絡ませるあたり、今後何かありそうだ。)

三人そろっての攻撃の見事さ、キャラの立ち方、もう背筋がしびれるほどのカッコよさだったのだが、マーブルスクリューを破るまでいきながらその後、確執(むしろ仲はダークファイブより良いようだ)してるわけでもないのにひとりづつ攻めてくるという。ジャアクキングまでもあっさり復活してしまった。三人の登場はテーマを深める新たなる悪との対決よりも単なるリセット?

来週の話、予告だけでガッツポーズとった人大多数だろう。しかしああいう話はキリヤ健在時にこそやってほしかった。そうすればダークファイブ偏ももっと盛り上がっただろうしテーマも強く出せたと思うのだが。シリーズ構成の問題は時間のなさだけではないように思うのは気のせいだろうか。

三人の屋敷のBGM、バトルフィーバーJの「バトルシャーク発進」を連想したのは私だけ?(いまANIMEX1200で「組曲バトルフィーバーJ」出てます。興味のある方はどうぞ作曲は渡辺宙明